2015年07月24日

第2回 上州武尊山スカイビュー・ウルトラトレイル(その2)


第2エイド地点の標高は700mですが、次の第3エイドへ行くには、ここから再び剣ヶ峰を登り、さらに標高2,200mの武尊山を越えなければなりません。「さっきの激しい下りを今度は登るのか」と思うと、心が折れそうでした。

[木の根を掴んで登る(17時18分)]
木の根を掴んで登る(17時18分).jpg

剣ヶ峰の登りはとても走れるところではないので誰もが歩いているのですが、私のペースは周りよりもやや遅く、後続のランナーにたびたび抜かれました。
「前のエイドを関門時刻の25分前には出ている」と、わずかばかりあった心の余裕も、しだいに焦りに変わってきます。
そのうちに、「私の後に、あと何人もいないのではないか?」と思うようになりました。

ここで悪いことに小雨が降りはじめました。デイバックから取り出したウィンドブレーカーで体が冷えるのを防ぎましたが、この先もずっと降られるのかと思うと、気持ちが沈みます。


[小雨が降る(午後6時11分)]
小雨が降る(午後6時11分).jpg

そしてさらに別の問題がおきました。足の指の痛みです。
実は、第2エイドの手前くらいから、両方の足指がシューズ内側の前面に当たり、その度に痛みを感じるようになっていました。原因は、シューズが小さいためです。


このシューズはモントレイルのバハダというモデルで、2年前に購入しました。
それまでは主にノースフェイスのトレイルシューズを履いていましたが、モデルチェンジで好みの厚底のタイプがなくなったため、これを買ってみました。しかし、以前と同じサイズのはずなのに、こちらの方が明らかに小さく、足の甲が締め付けられます。

したがって、普段はサロモンやアシックスのシューズをメインとし、バハダは斜面でのグリップが抜群にいいので、急坂が多いレースに限って3回か4回使っただけでした。

今回はだいぶ迷ったのですが、とりあえず1週間前の「姫ボタル・瀞川平トレイル」で久々に試したところ、タイトな感じが気にはなったものの、大きな問題はなく走り通せたので、厳しい登り下りが予想されたこの大会で、あえて使うことにしたものです。


[モントレイル バハダ]
モントレイル バハダ.jpg


ただし今回は、紐の締め方を非常に緩くしました。しかしこれがいけなかったようで、シューズの中で足が動きやすくなった分、指先が靴の先端に当たりやすくなってしまったのです。

痛みに我慢できなくなってきた私は、ようやくその原因に気づいて倒木に腰を下ろし、できるだけ指先が先にいかないよう、紐の紐をきつく締め直しました。

しかし、長距離のランで、足の甲も腫れてきています。紐をきつくすることは、別な意味で辛いところがありました。足が締め付けられる不快さに、「中国の女性の古い風習としてあったという“てん足”って、もしかしたらこんなのだろうか」と考えながら進む、哀しくも滑稽な私でありました。

剣ヶ峰山と武尊山の頂を越えて下りに入ったとき、痛みと締め付けられ感がいっそう強くなりました。小雨のために足がふやけてきたことも、それに輪をかけたのだと思います。

谷筋の残雪に描かれた見事なシングルトラックは、この痛みさえなければ、ずいぶん魅惑的なものに感じられたことでしょう。しかし足の痛みのため、ここを颯爽と駆け抜けていくことはできませんでした。

[谷筋の雪の上を進む(18時58分)]
谷筋の雪の上を進む(18時58分).jpg

そして、午後7時を過ぎて暗くなってきたコースは、もしかしたらこの大会のためだけに切り開かれたものではないかと思うほど、荒れた部分にさしかかってきました。


[陽は落ちて足元に注意しながら進む(19時22分)]
陽は落ちて足元に注意しながら進む(19時22分).jpg

さらに案の定、小雨によって登山道のぬかるみがひどくなり、くるぶしまで沈み込むほどのところが多くなりました。まるで梅雨時の田圃です。しばらく後に雨は止んだものの、足先の痛み、足の甲の締め付け感、そしてぬかるみに取られる足・・・気持ちが萎えました。

[ぬかるみに踝まで沈む]

ぬかるみに踝まではまる.jpg

それでも、しだいになだらかな下り基調へと変わっていき、路面の状況も良くなってきました。いつもなら、力が復活して再び走り始めることができそうな環境なのに、それがかないません。時おり、後ろから抜き去ってくるランナーが、あっという間に視界の彼方へ消えて行くのを、呆然と見送る私でした。
次の関門のエイドまで、あと何キロあるのか判然としませんでしたが、たぶん残りの時間で行ける距離ではないだろうと思うようになりました。

それからだいぶ歩き続け、「49キロ地点」の距離表示が見えたとき、関門時刻の午後8時30分を少し過ぎていました。第3エイドの関門までにあと3キロ届かず、私のレースは終わったのです。そこからエイドにたどり着いたのは、さらに1時間あまりも後のことでした。

[午後8時30分のタイムアウトを49キロ地点で迎える]
午後8時30分のタイムアウトを49キロ地点で迎える.jpg

さて、シューズが合わず思うように走れなかったことは、完走できなかった大きな要因です。しかし決してそれがすべてではなく、総合的な力不足は、否めないところです。
この厳しい大会にリベンジする勇気が起きるかどうか、まだ自分でもわかりません。しかし、もしそれをするのであれば、それなりの備えと覚悟が確実に必要であるということは身に染みてわかりました。
上州武尊山トレイル恐るべし、です。


(私の記録)
タイム リタイアのため計測なし
順 位 リタイアのため計測なし
完走率 52.8%(263/498人=完走数/出走数)


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posted by との at 23:19| 鳥取 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | 走る | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月21日

第2回 上州武尊山スカイビュー・ウルトラトレイル(その1)



7月19日(日)と20日(月)は、群馬県川場村を発着点に、武尊山系を巡る「第2回 上州武尊山スカイビュー・ウルトラトレイル」の120キロ部門に参加しました。

なお私は、大会名にある「武尊」を「ぶそん」と誤読しておりました。これが正しくは「ほたか」であることを、受付でもらったパンフレットを見て初めて知ったというお粗末さです。
その程度の認識なので、累積標高差8,400m以上というこの大会がいかに厳しいものであるかということも、十分承知していなかったいうのが本当です。


[高低図]
武尊山トレイル高低表.jpg

その結果は、見るも無惨な惨敗。半分にも届かない52キロ地点の関門で、14時間の制限時間に間に合わずにタイムアウトでした。ゴール関門時間が31時間30分という2日がかりの大会を、あっさりと初日で終えてしまったのです。
しかも最後は、「撃沈」というほど華々しいものではなく、「ぼろぼろ」というほどシリアスでもなく、むしろ「自滅」とでも言うべき、品格のない走りとなりました。



スタートは午前6時30分。開会式では、群馬県出身でこの大会の総合プロデューサーであるプロトレイルランナーの鏑木毅さんが、前日のブリーフィングと同様に「第2エイドの関門時間がタイトな設定になっているので、ここを時間内に通過できるように意識して」と言っていました。お目出度い私は、「そこがクリアできれば、後はなんとかなるのだ」と、身勝手な解釈をしていたのですが・・・。



[スタート前]
 スタート前.jpg

川場村ふれあい広場から走り出し、10分ほど舗装道路を進むと、後は森へと入っていきます。
スタート地点の川場村の標高は500mほどですが、コース19キロあたりの剣ヶ峰山は標高2000m超。とりあえずここまでは、上り基調の林道や登山道が続きます。そのため序盤のきつい上りでは、たびたびラッシュが起こりました。


[きつい上りではラッシュも(午前7時50分)]
きつい上りではラッシュも(午前7時50分).jpg

途中、見晴らしのよいスポットもありましたが、剣ヶ峰の山頂が近くなると霧が立ちこめてきました。期待した武尊の山並みのスカイビューは、残念ながら楽しむことはできません。

[標高2,020m 剣ヶ峰山のピーク(午前10時18分)]
標高2,020m 剣が峰山のピーク(午前10時18分).jpg

ここまでの登りは決して楽ではありませんでしたが、以降の下りも想像以上の手強さでした。木の根を掴みながら降りなければならないところが何カ所かあり、中にはスタッフが、「ここは後ろ向きで降りてください。まず右の根を掴んで、次は左の・・・」と指示まで与えているポイントもありました。

[剣ヶ峰からの険しい下り(午前10時34分)]
剣ヶ峰からの険しい下り(午前10時34分).jpg

この下りを終えると、しばらく林道と舗装道路を走ります。山の中と違って気温は高く、汗が流れ出ていきます。

[林道を駆ける(午前11時43分)]
林道を駆ける(午前11時43分).jpg

2カ所あった清流では、冷たい水で頭や顔を冷やし、これを汲んで飲みました。生水を飲むことにはためらいもありましたが、体が冷たい水を求めていたので、何杯もゴクゴクと飲み干しました。


[清流で涼をとる(午前11時9分)]
清流で涼をとる(午前11時9分).jpg

第2エイド・33キロ地点の「関門時間の午後2時」も気になっていましたが、11時50分に通過した22キロのウォーターエイドで、「第2エイドの関門が30分緩和されて2時30分になった」たとのアナウンスがありました。そこまでの11キロに2時間半以上を残しているので気が緩み、ややペースを落としました。

しかし、第2エイドの直前には、鏑木さんが「いやらしい登り」と言っていたスキー場の登りが待ち構えていました。長く急な登りに炎天下の暑さも加わり、まるで拷問です。前後を行くランナーは皆、言葉を交わすこともなく、自分の足元だけを見つめながら、黙々と歩を進めていました。

[ゲレンデを登る(午後1時25分)]
宝台樹スキー場のゲレンデを登る(午後1時25分).jpg

ようやく第2エイドの「宝台樹スキー場」へ到着したのは、午後1時50分。正規の関門時間の10分前ですが、延長されたため一応、40分の余裕を残していたことになります。
ここから第3エイドの「武尊牧場スキー場」までは19キロ。関門時間は午後8時30分なので、6時間半ほど見込まれています。この間に食事の提供はないので、しっかり食べておかなければなりません。
とはいえ時間も惜しいので、立ちながらみそ汁、おにぎり、バナナ、オレンジ等を流し込み、午後2時5分にここを後にしました。

[第2エイド(33キロ地点・午後1時50分)]
第2エイドへ到着(33キロ地点・午後1時50分).jpg


(その2)へ進む → http://t-tono.seesaa.net/article/422945872.html


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posted by との at 22:39| 鳥取 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 走る | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月14日

第3回姫ボタル・瀞川平トレイルラン




ほう ほう ほたるこい
あっちの水は 苦いぞ

こっちの水は 甘いぞ
ほう ほう ほたるこい

7月12日(日)は、兵庫県香美町で開催された「第3回姫ボタル・瀞川平トレイルラン」に初出場。意外にも、その優しげなネーミングには相反し、決して甘い大会ではありませんでした。


部門は、33キロの「山賊どえりゃあコース」と、27キロの「鉢伏えりゃあコース」。苦いのが好きな私は当然、前者です。

スタートは午前6時。両コース合わせて約450人のランナーが、前日からの蒸し暑い天気の中、兎和野高原野外教育センター前の道路から、一斉に走り出していきました。



さあスタート.jpg

それにしても、面白いコースです。
トレイルだから、森の中を走るのは当然だし、

森林浴だ(午前6時40分).jpg

川を渡るなんてのは、普通のこと。

川を渡る(午前6時42分・約7キロ地点).jpg

でも、お稲荷さんの鳥居をくぐり抜けながら走るなんて大会は、めったにありません。

お稲荷さんの参道を通る(午前6時45分).jpg

1キロあまり続く、瀞川平(とろかわだいら)の真っすぐな林道を走ったあとは、

瀞川平の林道(午前7時37分・約11キロ地点).jpg

瀞川山頂から下界の眺めを楽しみました。

瀞川山頂(午前7時44分・約12キロ地点).jpg

野間峠のきつい登りでは、歩を一つ進めるごとに、額から汗がポタリと流れ落ちます。

野間峠(午前8時5分・約13キロ地点).jpg

そして鉢伏山ではその絶景に、天にも昇るような幸せな気分へと導かれます。

鉢伏山(午前8時44分・約16キロ地点).jpg

時々は、ロープを手に下る斜面もありましたが、ムチとローソクを使う場面はありませんでした。

ロープをつたう(午前9時56分・約21キロ地点).jpg

終盤の5キロあまりは、長い林道がメインとなり、走りのまとめに入っていきます。

林道(10時55分・約28キロ地点).jpg

こうして楽しくて苦しく、長くて短かった5時間半が過ぎさり、いつしかゴールへと帰ってきました。それにしても文字通り、どえりゃあコースであります。


(私の記録)
タ イ ム  5時間34分51秒
総合順位 98位/312人(33キロ/エントリー数)
部門順位 71位/206人(男子33キロ・40歳以上/エントリー数)



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タグ:トレイル
posted by との at 22:56| 鳥取 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | 走る | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする