2015年09月13日

「大山トレイルラン(幻のコース)」を3人deマラニック




それは1月下旬のこと。全国でトレイルラン等のイベントを開催しているアクトレップ社から、「9月6日(日)に、鳥取県大山で、大山トレイルランを企画中」とネット上でアナウンスされました。
直後に、このイベントの詳細を同社へ問い合わせたという走友のT嶋さんから、下記の情報がありました。

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[アクトレップ社からT嶋さんへの回答]

現在、林野庁、環境省、鳥取県等の官公庁と折衝中ですので、まだ決定はしていません。
今のところコースは、
江府町の御机元小学校をスタート地点とし、大山古道〜鍵掛峠〜木谷登山口〜文殊越〜鳥越峠〜駒鳥避難小屋〜振子沢〜象ヶ鼻〜ユートピア避難小屋〜上・下宝珠越〜だいせんホワイトリゾート
〜川床〜香取分かれ〜大休峠折返し〜ホワイトリゾート
〜大堰堤〜行者登山道〜弥山〜夏山登山道〜大山道〜桝水高原スキー場〜ゴール(御机元小学校)
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これを読んで、びっくりしました。トレイルランニングの大会としては、ありえないコースだったからです。
特に、振子沢は岩がゴロゴロしており、走れるようなところではありません。それに秋の大山の天候はとても変わりやすく、突然の豪雨に見舞われることがあります。その場合は狭い沢なので、鉄砲水が押し寄せることも想像されます。

[振子沢(1年前に撮影)]
振子沢(1年前に撮影).jpg

それに、沢からユートピアへ登る数百メートルの急坂は両側から木々が迫り、人一人通るのがやっとの登山道です。もし一般の登山者が対抗してきた場合は、すれ違いに困難を極めるでしょう。

また、中級から上級者向けとされるユートピアコースも、慎重に進めば危険はありませんが、初めてここを通るランナーが「レースコース」との甘い認識のまま突っ込んでいけば滑落など、事故の可能性がないではありません。

[ユートピアコースの難所(1年前に撮影)]
ユートピアコースの難所(1年前に撮影).jpg

さらに、大山の夏山登山道も、9月の日曜日なら一般の登山者も少なからずいるはずです。登山道は、譲ってもらえなければ追い越しが難しいところが多く、団体での登山者でもあればレースを諦めて歩き続けるしかありません。

いずれにしてもこのコース、数人程度で試みるならともかく、数百人規模の大会の開催は、とうてい考えられないところです。
アクトレップ社は近年、全国でトレイルを初めとする数多くの大会を開催しているので、それなりのノウハウは持っているのでしょうが、この「大山トレイルラン」については、きわめて無謀な企画と言わざるを得ません。
案の定、3月に地元であった関係機関との協議では、ごく一部には前向きな意見があったものの、大多数は疑問や反対であったことから、「今後、コースを再考する」という結論になり、ひとまず中止となりました。


さて、以上はこのレポートの「前書き」です。そろそろ本題に入りましょう。
この企画で示されたコースは、パーツごとには走ったことがありますが、通して走ることなど、考えたこともありませんでした。
しかし因果なことですが、大山をこよなく愛する私としては、ひとたび見せられてしまったからにはウズウズし、チャレンジせずにはいられません。
ということで、このレースが開催されるはずだった日の1日前の9月5日(土)に、T嶋さんとやまもとさんを誘い、3人で「大山トレイルラン(幻のコース)」を、ひっそりと開催したのであります。
“幻のコース”とのネーミングはもちろん、一度はアナウンスされたものの、その開催は永遠にないであろうこの大会に、万感の思いを込めて名付けたものです。

なおアクトレップ社の案では、スタート地点が「御机」となっていました。我々は、これを大山寺の「大山情報館前」に変更してはいますが、示されたものと同じコースを辿りました。

[大山トレイルラン(幻のコース)* トレイル部分は適当になぞっているためルート及び距離は正確ではありません]


午前7時に、大山情報館前をスタートし、すぐに横手道のトレイルに入りました。
その後、環状道路の舗装路を進んで鍵掛峠へ。ここで、南壁をバックに記念撮影です。

[鍵掛峠で(約8キロ地点・午前8時18分)]
鍵掛峠で(約8キロ地点・午前818分)syou.jpg

この後は、「大山古道」のトレイルを快適に下りました。

[大山古道(約9キロ地点・午前8時30分)]
大山古道(約9キロ地点・午前8時30分).jpg

御机から環状道路に入って木谷口までのきつい上りを走ります。途中の奥大山スキー場では、こんこんと涌き出る名水を汲み放題、飲み放題。長めの休憩をとって、しっかりと給水しました。

[奥大山スキー場(約14キロ地点・午前9時16分)]
奥大山スキー場(約16キロ地点・午前9時16分).jpg

木谷口からは、上りのトレイルに入ります。この部分は昨年、逆方向から走った経験がありますが、今回は途中でルートがおぼつかなくなり、地図やコンパスを見比べながら進みました。



[木谷口から鳥越峠へ向かう(約16キロ地点・午前10時01分)]
木谷口から鳥越峠へ向かう(約20キロ地点・午前10時01分).jpg

それでもようやく地獄谷に出て、一安心です。ここでもしばらく休憩をとり、おもむろに振子沢へと向かいました。

[地獄谷(約18キロ地点・午前11時26分)]
地獄谷(約18キロ地点・午前11時26分).jpg

岩がゴロゴロの振子沢は、ずっと歩き通しです。

[振子沢(約19キロ地点・午前12時23分)]
振子沢(約19キロ地点・午前12時23分).jpg

前を行く2人の背中がしだいに遠くなり、少し不安でしたが、ユートピアへ登る分岐点に差し掛かったところで、ようやく追いつくことができました。
ユートピアの手前は、記憶に違わず両側からキャラボクなど、木々の枝が迫り、とても狭い通路のような登山道です。昨年、1人でこのルートを下った時、タイツが枝に引っかかって破れてしまったことを思い出しました。

振子沢からユートピアへ(約19.5キロ地点・午前12時48分)]
振子沢からユートピアへ(約19.5キロ地点・午前12時48分).jpg

ユートピアでは、写真を撮ったりしてゆっくり過ごしました。

[ユートピア小屋(約20キロ地点・午後1時8分)]
ユートピア小屋(約20キロ地点・午後1時8分).jpg

その後、中の原スキー場までの下り基調のトレイルは、久々に走れる区間。急がずに、3人揃ってのんびりと走ります。
それでも想定より少し早い午後2時15分には、中の原スキー場のゲレンデ最上部に出ました。ここから下ってホワイトリゾートで一休み。ゆっくりと休憩をとり、午後3時に、大休峠に向かって再スタートしました。


[中の原スキー場(約21.5キロ地点・午後2時15分)]
中の原スキー場(約21.5キロ地点・午後2時15分).jpg

舗装路と中国自然歩道を走り継ぎ、川床からトレイルに入ります。ここから4キロほど走って大休峠で折り返すと、再び中の原へと引き返します。

[大休峠避難小屋(約28.5キロ地点・午後4時4分)]
大休峠で折り返す(約28.5キロ地点・午後4時4分).jpg

中の原で再び給水をしてから、このコース最後のステージとなる大山登山に行者谷から向かいます。元谷を越える頃には陽が落ちたので、ライトを点灯させました。

[元谷から北壁を臨む(約35.5キロ地点・午後6時28分)]
元谷(約35.5キロ地点・午後6時28分).jpg

さすがに登りを走ることはほとんどできず、早歩き程度の登山です。時おり休息をとりながら進み、山頂についたのは午後8時を少し越えていました。

[大山山頂(約38キロ地点・午後8時3分)]
大山山頂(約38キロ地点・午後8時3分).jpg

暗くて足元が見えにくいこともあり、下りも超ノロノロペース。想定より半時間あまり遅い午後9時40分にようやくスタート地点に帰り着きました。

それにしても、この幻のコースを走った人はアクトレップ社の関係者を含め、たぶんいないだろうと思います。そして今後もおそらく無いでしょうが、もし試みようという方がおられたら、我々のように数名程度で行かれることをお勧めします。
まかり間違っても1人で行ってはいけません。きっと途中で、心が折れてしまうから。



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posted by との at 21:08| 鳥取 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 走る | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする