2020年12月16日

高清水トレイルをロンリーラン(その2)


さて、ここで引き返すと言う自称 “トレイルランナーというほどではないトレイルランナーさん”と別れ、私は2.2キロ先の赤和瀬駐車場を目指して滝谷登山道を下っていきます。
はじめは滑りやすい粘土質の路面の急坂で、しかも表面が濡れているために何度か転びそうになりましたが、ある程度過ぎてからはほどよい下りに変わります。こちらは、尾根筋を辿ってきたそれまでのコースとは、まったく景色が異なっていました。谷筋なので何か所かで登山道を横断する流水を跨いだり、道に沿って流れる川の音を聞きながら進むロケーションもあり、トレイル感は抜群です。

水流が横断 - 1.jpeg

力を抜いていてもスピードが上がるような下り坂でしたが、あえて急ぎません。柔らかな陽光を受ける荒削りのコースを、森の霊気を五感で感じながら進んでいきます。

滝谷登山道2 - 1.jpeg

だいぶ下って道幅も広くなってきたところに、『熊出没注意!』の看板が設置されていました。

クマの注意看板2 - 1.jpeg

熊鈴を持っていなかった私はこれを見てから、時どき口笛を吹いたり、咳払いをしながら走ります。ところがなんとこの直後に、親子と思われる2頭のクマが、道路脇で寄り添うようにしているのが目に入りました。
と言うのはもちろん冗談。「これがクマだったらどうしただろう」と思いながらやり過ごしたのはクマではなく、工事用の大型土嚢でありました。


工事用土嚢 - 1.jpeg

さてそうこうするうちに、赤和瀬駐車場に到着です。時刻は11時3分で、伯州山山頂からの所用時間は35分ほどでした。ここにはトイレはあるものの、自販機は無し。この日は水分を十分に持っていたので問題ありませんでしたが、夏場の暑い時期なら注意する必要がありそうです。

赤和瀬駐車場1 - 1.jpeg

さて、ここから伯州山への帰路は、往路で通った滝谷登山道ではなく、少し距離は長くなりますが、本谷登山道を通ります。

赤和瀬駐車場2 - 1.jpeg

はじめは、川に沿った緩やかな上りが続きます。

本谷登山道1 - 1.jpeg

川筋から離れてからは、勾配が少しきつくなった山道を進みました。レースなら走っていたでしょうが、ぼっちランでは緩い上りさえ走る気にはならず、ひたすら歩きを続けます。

本谷登山道2 - 1 (1).jpeg

登りの勾配は次第にその角度を大きくしていましたが、これをさらに上げるような急な階段が現れました。だいぶ時間も経過していたので、これを登れば山頂だろうと期待します。

本谷登山道3 - 1.jpeg

実際はさらに先の方でしたが、それでもようやくここで山頂が視界に入りました。


本谷登山道4 - 1.jpeg

この日2度目となる伯州山山頂への到着は11時55分。登り返すのに50分ほど要しています。山頂では、人形峠の方からやってきたハイキングの親子連れが、リュックを下ろして椅子に腰を下ろしたところでした。これから弁当を広げるのでしょうか。私はここで休むことはせず、帰路を急ぎます。

2度目の伯州山 - 1 (1).jpeg

さて、再び辿る尾根道を半分ほど来た時、進行方向左側を指す『丸山 0.6Km』という標識が目に入りました。往路では気に留めなかったものですが、マップで確認すると、「丸山支線」とされるこの間も、チップ敷き遊歩道になっているようです。予定には入れていませんでしたが、せっかくなのでこちらへも行ってみることにします。

丸山標識 - 1.jpeg

入ってみたところ、うわぁ、チップふかふか。確かにここなら、“ヘルス&ビューティーな時間”を過ごせそう。

丸山フカフカ - 1.jpeg

しかし喜んだのも束の間、標識から300mほど行ったところで突然、歩道が途切れてしまいます。ここは、山の斜面から斜めに生えた木の上を歩いたり、

曲がった木 - 1.jpeg

今にも倒れてきそうな大木の下をくぐったりして超えなければなりません。私はまるで、高清水トレイルの罠にハマった哀れな子羊のようでありました。

倒れそうな木 - 1.jpeg

それでもここを抜けて少し行くと、また平らなところに出て、ほどなく『丸山』の山頂碑を確認することができました。

丸山山頂 - 1.jpeg

そしてこの後は再び元の尾根筋のルートに復帰し、午後1時半に人形峠駐車場へ帰り着きました。

人形峠駐車場 - 1.jpeg

さて、このコースについての総括です。

Stravaで計測したログは総距離 21km、累積標高差 1,221mでした。もし人形峠駐車場から伯州山間の往復だけで終わるなら、距離は16キロほど、標高差も700mくらいですむことになり負荷はほどほど。これなら「ハイキングコース」と言って良いでしょう。
しかし、これに赤和瀬駐車場往復の登山道や、丸山への寄り道を付け加えた場合は、「ハイキングコースに“毛”のはえた程度のコース」と言うべきかと思います。なおこの場合の“毛”は、ゴワゴワと硬いクマの剛毛であることを申し添えます。回りくどい言い方をしましたが、言い換えればこれは、正真正銘のトレイルコースということです。どうか決して甘く見ず、心して向かわれることをお勧めします。


★「その1」へ戻る → http://t-tono.seesaa.net/article/478995725.html



にほんブログ村ランキングに参加しています。
よかったら ポチッとお願いします。
    ↓

にほんブログ村
 
ラベル:トレイル
posted by との at 17:35| 鳥取 ☁| Comment(0) | 走る | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年12月13日

高清水トレイルをロンリーラン
(その1)


12月6日(日)は、高清水トレイルを一人で走りに行きました。高清水トレイルは、岡山県鏡野町と鳥取県三朝町の境に沿って人形峠から伯州山を縦走しその後、赤和瀬へと続く片道8.7キロのトレッキングコースです。

[高清水トレイルコース]
Map3 - 1.jpeg


実は、県中部の俊足トレイルランナーsappanさんが、ここを走る練習会を7月に企画してくれたのですが、当日目醒めた時に外は土砂降り。とても山は走れないだろうとDNSを決めました。しかし現地は時々小雨が降る程度のラン日和で、練習会は予定通り実施されたそうです。

後日、鏡野町の観光サイトを見たところ、高清水トレイルのことが「“ふかふか”の木のチップが敷き詰められたコースは足腰にも優しく、ヘルス&ビューティーな時間を過ごすことができる」として、写真と共に紹介されていました。人形峠と伯州山の間の路面は木質チップで覆う整備がなされていますが、その供用が開始されたのは2019年11月。その直後に走ったという走友のテッシーさんに感想を求めたところ、「あれはトレイルコースと言うよりハイキングコースですよ」とにべも無いもの。それでもこの記事を見て、「やっぱり練習会に行けばよかった」と後悔の念を強くしました。
ということで、モヤモヤした気持ちは年内に解消しようと思いたってこの日、“補習”としてのロンリーランを決行したものです。


[木質チップのコース(鏡野町観光サイトから借用)]

高清水トレイルイメージ(小) - 1.jpeg

さて当日は、ウランや原子力発電などについての学習施設「人形峠アトムサイエンス館」に隣接する人形峠駐車場に車を駐め、午前9時を少し過ぎてから高清水トレイルへ入っていきました。



舗装路 - 1.jpeg

はじめは舗装路ですが、これを1キロほど上っていったところからいよいよ木質チップのトレイルの始まりはじまり・・・のはずだったのですが、路面に敷き詰められているはずのチップは、風雨や積雪で痛めつけられたためか、ほとんど残っていません。さらには路盤のところどころには、激しく水が流れたためと思われる溝が深く刻まれています。
整備されてから1年あまりでこの惨状。
木のチップを敷き詰めるというある意味“人工的な工法”は、市街地の公園内のロードならいざ知らず、厳しい自然環境の中にある登山道の整備には適していなかったということなのでしょう。あらためて、自然の猛威を思い知らされました。

路面が荒れている - 1.jpeg

さて、スタートしてから1.7キロの高清水高原まではずっと登りですが、これを超えてからは、登りと下りを繰り返しながら、このコース最高標高の伯州山へ進んでいきます。その間の路面が比較的平坦な区間に限っては、木質チップが流されることなく残っており、“ふかふか”の感触を確かめることができました。そのことは、高清水トレイルの名誉のために申し添えておきます。

平地はフカフカ - 1.jpeg

ところで、私の少し後ろからトレイルに入って来た一人の男性がいました。彼は私が足を止めて写真を撮っている間に追い抜いて先へ行き、その彼を私が再び追いつき追い超すということが繰り返され、いつしか私たち二人は“抜きつ抜かれつ”の関係になっていました。
何度目かに追い抜かれた時に、「トレイルランナーですか?」と話しかけたら、「まあ、トレイルランナーというほどではありませんが」という謙虚なご返事。鳥取から初めてここへ来たというその男性は、伯州山まで行ったら折り返す予定とのこと。


ランナーさん - 1.jpeg

この後も、“トレイルランナーというほどではないトレイルランナー”さんと、“なんちゃってトレイルランナー”の私は、お互いに“付かず離れず”の適度なソーシャルディスタンスを確保しながら、すっかり葉を落としたブナの原生林をくぐったり、

ブナの林 - 1.jpeg

丹土越を抜けたりして進んでいきます。

丹土越 - 1.jpeg

スタート時の気温が1度だったので予想はしていましたが、霧ヶ原の路傍には過日のプチ寒波による積雪が少し残っていました。また、長さが3センチほどもある霜柱を見つけた時は、掌にそっと拾い上げてみました。


手袋 - 1.jpeg

さらに進むと道の真ん中の水たまりが凍結しており、まるでリンクのよう。スケート靴を持ってこなかったことが悔やまれました。


凍った水たまり - 1.jpeg

こうして標高1045メートルの伯州山に到着したのは、午前10時半。山頂から望む彼方には、白い冠を被った山が小さく見えています。

白州山山頂 - 1.jpeg

目を凝らすとそれは、いつもとは違う方向からなので見慣れている姿とは異なりますが、やはり大山でありました。

大山(アップ) - 1.jpeg


★「その2」へ進む → http://t-tono.seesaa.net/article/479043061.html



にほんブログ村ランキングに参加しています。
よかったら ポチッとお願いします。
    ↓

にほんブログ村
 
ラベル:トレイル
posted by との at 22:58| 鳥取 ☀| Comment(0) | 走る | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年12月03日

大山山頂66回でシーズン目標達成


12月2日(水)に大山山頂3往復をし、「平日登山のみで山頂66回」という今シーズンの目標をなんとかクリア。なおこの日も先週に引き続き、わざわざ鳥取市から駆けつけたワイチさんが同行し、目標達成の立会人になってくれました。

ワイチさん - 1.jpeg


避難小屋の売店は11月23日で今シーズンの営業を終え、8合目から頂上まで続く木道のロープもすでに外されています。冬山へは行かないと決めている私が、12月に山頂へ行ったことは今までありませんでした。案の定、先週末は今季3回目のプチ寒波。麓からは白くなった北壁が見えています。山頂まではたどり着けないかもしれないと覚悟しながら、おずおずと登って行きました。

5合目 - 1.jpeg

5合目を過ぎたあたりからは、登山道の積雪を踏み締めながらが進みます。8合目に着いたところで、チェーン式のアイゼンを装着。そこから山頂まで続く木道が凍結しているかもしれないと思ってのことでしたが、意外にも雪はカチカチにはなっておらず、私のチャチなアイゼンでも問題なく進めます。これならトリプルもできそうだと思いました。

木道 - 1.jpeg


午前中は予想外の好天気。この日1回目の山頂には、サングラスを持たなかったことを後悔するほど強い日射しが照りつけています。

1回目の山頂 - 1.jpeg

しかし2回目になると様相は一転。ガスに包まれて、視界はききませんでした。


回目の山頂 - 1.jpeg

3回目の山頂もガス、ガス、ガス・・・。ちなみに私はカス、カス、カス。

3回目の山頂 - 1.jpeg


さて、このところ年ごとに33回、44回、55回とゾロ目で回数を増やしてきたので、今年の目標を66回としたのは当然ですが、さらに「平日のみで」というハードルを加えたのは、新型コロナのことがあったからです。山でも“フィジィカルディスタンス”が言われていたこともあり、混み合う土日と祝日は避けた方がよかろうと、今年の登山は平日のみに決めたというわけです。
しかも例年なら登山道の雪が消える5月の連休明けくらいから登り始めるのですが、春先に山岳協会などから感染拡大防止のために登山自粛要請が発せられていたので、初登頂が5月27日までずれ込みます。ということで私にとっては例年と違い、厳しい条件とハンディが課せられたシーズンとなりました。
ところで、再雇用でパートタイム勤務の私の場合、平日は水曜日が休みとなります。この曜日を中心に天気さえ良ければ大山に向かって飛び立っていく今シーズンの私は、人呼んで「水曜日の大山カラス天狗」。大山の裾野にある仁王堂公園に建立されている巨大なカラス天狗像が、実は私をモチーフにしたものであるということは知る人ぞ知る公然の秘密ですが、自分で言うのもおこがましいので、この際は黙っておきましょう。

大山カラス天狗 - 1.jpeg

ここで、今期の歩みを振り返ってみます。
早朝や日没後、悪天候時の登山まではしたくないので、基本的には週1回、天気が良ければ大山へ行くというスタイルでした。夏場の陽が長い時は、仕事が終わった後に急いで向かえば1往復できるのですが、なにせ横着者なのでなかなか腰が上がらず、これで稼いだポイントはさほど多くありません。
ということで、水曜日の山行きではダブルやトリプルで得点を重ねる必要がありました。その状況は下記の通りです。

[5月:3回]
・トリプル×1日

[6月:10回(通算13回)]
・ダ ブ ル×2日
・トリプル×2日

[7月:6回(通算19回)]
・シングル×3日
・トリプル×1日


[8月:11回(通算30回)]
・シングル×3日
・ダ ブ ル×1日
・トリプル×2日

[9月:9回(通算39回)]
・シングル×1日
・ダ ブ ル×1日
・トリプル×2日

[10月:9回(通算48回)]
・シングル×1日
・ダ ブ ル×1日
・トリプル×2日

[11月:15回(通算63回)]
・トリプル×5日

[12月:3回(通算66回)]
・トリプル×1日

目標の半分となる33回目を登ったのは9月15日でしたが、そこまでに3カ月半かかっています。猛暑だったこの夏は、山頂に着いても日射しギラギラ汗ダラダラでやる気を無くし、トリプルの予定を1回で終わってしまった日もありました。しかし、稼ぎどきの夏場に貯金ができなかったことで、目算が狂います。大山は例年、11月下旬には冬山に変わってしまうので、この時点での猶予は2カ月半。ここで少しばかり焦ったものの行動変容にはつながらず、この後も漫然と過ごしてしまいました。

そして本気になったのは11月から。ここで残りを全てトリプルで行っても、月内に目標を達成できない状況だったからです。夏に遊んでいたキリギリスの後悔の念を、この時初めて知ることになります。それでも11月は水曜日に天候が崩れることはなく、また10月にあった日曜出勤の代休として1回休めた月曜日も含め5回の山行き。ここで必死の追い込みに入り三色を連発してリーチをかけ、月を超えたこの日、ようやくアガリとなりました。
ということで今シーズンはこれで、お・し・ま・い。
えっ、「来週も雪が解けたら行くんだろう」ですって? いえ、もうたくさんです。

[シーズン66回目の山頂碑タッチ]
山頂碑にタッチ - 1.jpeg



にほんブログ村ランキングに参加しています。
よかったら ポチッとお願いします。
    ↓

にほんブログ村
 
posted by との at 06:04| 鳥取 ☁| Comment(0) | 登る | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする