6月7日(日)は、「鳥取城攻防懐古登山マラソン大会」に参加しました。
戦国時代、鳥取城を攻略しようとした秀吉は、因幡鳥取城とその支城である丸山城を包囲すると、無慈悲な兵糧攻めをおこないました。海上や河川を封鎖した「鳥取の渇え殺し(かつえごろし)」と言われる兵糧攻めにより、城番の吉川経家もついに音を上げ、城兵の開放を条件に切腹。城は陥落しました。
この兵糧攻めは、日本史上、まれに見る凄惨な生き地獄を現出したと言われています。
『信長公記』には、「餓鬼のごとく痩せ衰えたる男女、柵際へより、もだえこがれ、引き出し助け給へと叫び、叫喚の悲しみ、哀れなるありさま、目もあてられず」と記されています。 また、『豊鏡』ではその惨状を、「糧尽きて馬牛などを殺し食いしかども、それも程なく尽きぬれば餓死し、人の宍を食合へり・・・・子は親を食し、弟は兄を食し杯しける」とまで表現しています。あな恐ろしや。
主催者からそのような話があったわけではありませんが、たぶん、この壮絶な史実を懐古し、鳥取城攻めにゆかりのある三つの山、雁金山(140m)、久松山(264m)、本陣山(252m)の三峰を巡ろうというのが、大会の趣旨なのだろうと思います。
[鳥取城址と久松山]
ところで私は、2年前に地元紙の記事を見て偶然、この大会のことを知りました。主催は実行委員会となっていますが、運営の中心は地元の「久松山を考える会」と「久松地区公民館」のようで、マラソンやトレイルの関係団体がかかわっている気配はありません。
そのためか、すでに21回目になるというのに、この大会のことはランニング関係筋の情報網では、まったくノーマーク。専用のHPもなく、ネット上でも情報は非常に希薄です。 従って、県西部のラン友で、この大会のことを知っている人は、ほとんどないようです。私がこれに出ることを話した数名のランナーは、いずれも「なにそれ?」と聞き返したものです。
ということで、知る人ぞ知る、知らない人はまったく知らない鳥取城での攻防は、今年も30名あまりのランナーと、同じくらいの数のウォーカーのみという、もったいないほど少数精鋭の強者どもにより、粛々と行われたのであります。
とはいえコースは素晴らしく、スタッフの皆さんはとっても親切で、その熱意と厚意はひしひしと伝わってきます。はっきり言って、「鳥取城攻防懐古登山マラソン大会、サイコー!」でした。
運営は極めてシンプル。
たぶん、ここ久松地区公民館以外には掲示してないと思われるポスターは、手作りです。
ゼッケンも手書きで、しかも材質は紙。これでも、ゴールまでに取れたり融けてしまうことはなく、その役割をしっかりと果たしていました。
さて、ここらで走りの方に話題を転じましょう。前置きが長過ぎたので、走りの顛末は簡潔にします。
スタートの合図は、戦国武将も使ったであろう、ほら貝の音。
私が走った長い方のアドベンチャーコース(11.9キロ)は右へ、雁金山をオミットした短い方の二峰コース(10.0キロ)は、左へ走り出します。それぞれ15人くらいが出走していました。
[ほら貝の合図でスタート]
1キロあまりロードを走り、丸山から山道へ入ります。が、しかし、道らしい道ではなく、普段は人はもちろん、獣さえも通っている気配はありません。それでも、スタッフがこの大会のために木々につけてくださった赤いテープやリボンを目印に、道無き道を進んでいきます。それにしても、いきなり超ワイルドなトレイルコース。感動的でした。
[道なんてものじゃない]
雁金山の山頂から、市街地を一望する間の一瞬の休息を満喫しました。
[雁金山山頂から]
再び入った山道は、ロープを伝ったり倒木をくぐったりと、これまたトレイルの醍醐味を味合わせてくれました。
[ロープをつたい倒木をくぐる]
スタートから47分後に、久松山山頂に到着。ここからは一気に市街地へ駆け下りていくものと一瞬、錯覚してしまいました。
[久松山山頂から下っていく]
でも、よく考えたらもう一つ、本陣山を残しています。ということで、ふたたび山道を下ったり上ったりしました。
なお、ここからのトレイルは前半とはうって変わり、整備された走りやすい、いわゆる「普通の山道」でした。
本陣山からは、樗谿神社へ裏山、つまり裏口から入っていくことになります。この間の3キロあまりは、緑が木陰を作るなだらかな下りの舗装道路。下りが苦手な私でも、気持ちよく走ることができる程度の勾配でした。
[長い下り坂]
樗谿神社の鳥居をくぐると、残1キロあまりは平坦な街路。前後にランナーの姿はなく、マイペースでゴールを目指します。
そうしてゴールした後は、噂に聞いていた美味しいスイカが待ち構えていました。私、5切れは食べたかな。
こうして、すっかり満喫させてもらったこの大会ですが、会費も500円のワンコインというシンプルさだったことを付け加えておきます。
正直言って、これは人には決して教えたくない、掘り出しもの以上の大会です。
(私の記録)
タ イ ム 1時間39分18秒
部 門 順 位 未公表ですが 10位くらい/15人くらい(アドベンチャーコース・出走数)
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ラベル:トレイル
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