2016年09月07日

UTMB2016(その3:クールマイヨールからフォーリーまで)


クールマイヨールから5キロ先のベルトーネまでに、標高が800メートルも上がります。抜けるような青空のもと、上へ上へと進んでいきました。

もうすぐベルトーネ(27日13時38分).jpg

ベルトーネへのエイドには、午後1時44分に到着です。

ベルトーネのエイド(27日13時44分).jpg

ここからボナッチ小屋をへてアルヌーバまでの約12キロは、アルプスの山々を左手に見ながら進む絶景のコースと聞いています。しかも概ね平坦な登山道となるので、息抜きしながら走れるものと期待していました。

目の前にはアルプス(14時13分).jpg

ベルトーネから(27日15時2分).jpg

しかし実際は、クールマイヨールを出た頃から高くなりはじめた気温がその後もうなぎ上り。木陰もほとんどないことから、ぼやぼやしていたら干からびそうなほどの暑さに苦しめられることになります。
それでも雪止め水が小さな流れとなって、ときどき道路を横切っていたので、これを見つけるたびにキャップで冷たい水をくみ上げ、頭からかぶります。アルヌーバまでの間に、こんなことを10回以上繰り返しました。それにしても、一つ間違えば熱中症になっていたかもしれないほどの暑さでした。

雪解け水を汲む(27日15時19分).jpg

ボナッチ小屋のエイドへ着いたのは、15時33分。

コーラとクラッカーを少しいただいてから、小用を済ませるため、地下にあるトイレに向かいました。一つしかない男子用のトイレに2人の外国人が並んでいます。すぐ済むだろうと思ってその後に並んだのですが、彼らにとっては「大問題」だったようでなかなか空かず、結局20分以上も待たされてしまいました。私の場合は2分で済むはずの小さな問題で、しかも必ずしもここで解決する必要はなかったので、結果的には小さくないロスになりました。
「まずったなあ」と思いつつ、グランド・ジョラスを背景に建つボナッチ小屋を振り返りながら、先へ進んでいきました。


ボナッティ小屋とグランド・ジョラス(27日15時53分) .jpg

ボナッチ小屋からアルヌーバまでの5キロもほぼ平坦な登山道。雄大な山の中腹を、黙々と進みます。

ボナッチ小屋からアルヌーパへ向かう(27日16時4分)2.jpg

アルヌーバのエイドへの到着は16時58分でした。関門まで1時間15分の余裕。クールマイヨールでの貯金を、そのまま維持しています。

アルヌーパのエイド(27日16時58分)1.jpg

ここから、フェレ峠へ登っていくことになります。標高は2527メートルのフェレ峠は、このコースの最高峰。アルヌーバからは、800メートルほど標高が上がります。見上げると、蟻の行列のようなランナーの列が、山のずっと上の方まで続いているのが見えました。

フェレ峠を目指す(27日17時49分)2.jpg

ここで、折り畳んでバックパックにさしていたトレランポールを取り出しました。
この大会でポールを持たないランナーはほぼ皆無で、皆、早い段階からこれを使っていました。少なくとも、この時点で使っていないランナーは、私の観察によれば100人に1人くらい。ポールなしは、もはや絶滅危惧種と言っていいほど稀少なランナーなのです。

実は、私がポールを購入したのは3ヵ月前。痛めた右膝へのダメージを軽減するために、広島であった恐羅漢トレイルで使ってみたのが初めてです。しかし楽にはなるものの、慣れないためかポールを使うとかえってタイムが遅くなります。また、腕や上半身に思いがけないダメージが生じることも危惧されました。そのため、「UTMBでは、終盤までできるだけ使わない」と決めていました。約100キロ来たこの時点での使用は、想定よりやや早かったのですが、目の前の大きな登りを見て決心がつきました。

使ったとたん、登りがとても楽になりました。もともと駆け上がれる登りではなかったし、この期に及んで、スピード云々と言っている場合でもありませんでした。

そして、18時54分にフェレ峠のピークに到着。ここからはスイス領です。強い日射しと暑さからもようやく解放され、峠の下りへと入っていきました。

フェレ峠(27日18時54分).jpg

峠を越えたところから見えた山容も、心に残るものでした。

フェレ峠を越えて(27日18時54分)1.jpg

フェレ峠を越えて(27日18時54分)2.jpg

フェレ峠を下る長い坂道を走り続け、あたりが夕闇に包まれるころ、行く手に見える山々の上に稲妻が光り、雷鳴が轟きました。ものすごい音と光です。ポツポツと雨も降り始めましたが、雷がおさまる気配はまったくありません。
雨が強くなる直前の21時3分に、110キロ地点となるフォーリーのエイドに入りました。

フォーリーのエイド(27日21時2分)1.jpg

ここでも相変わらず、食欲は出ません。フランスパンを一切れ、水に浸して柔らかくして飲み込みました。二切れ目は喉を通りませんでしたが、しばらく時間を置いてからもう一度試み、なんとか食べました。
さらに時間をおいてから、4分の1ほどに切ったバナナも一つだけ口に入れました。
いつの間にか、外の雨の音が強くなっており、時折、雷鳴も轟いていました。
出かける準備をしているランナーを見ると皆、ジャケットを着込んでいます。この後は強い雨が予想されたので、私もジャケットを着用しました。

フォーリーのエイド(27日21時3分)2.jpg


そうして、このエイドを出たのは、21時58分。なんと、55分も滞在してしまったのです。こんなに長時間いてしまった原因は、「食べるのに時間を要した」という一点に尽きます。あとになってみれば、「この半分の時間で済ませることができたはず」と思うのですが、あの状況では、やむを得なかったかもしれません。
ここの関門はリスタートタイムで22時30分なので、余裕は32分に激減。タイムの面でも苦しくなってきました。


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posted by との at 21:38| 鳥取 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 走る | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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