2020年10月21日

からすてんぐ100(2/2)


ところで、1周1.5Kmのコースは短いものの変化に富んでおり、退屈することはありません。
まずは周回の起点となるてんぐの森を出ると、ちょこっと急坂を登ります。

最初の上り - 1 (1).jpeg

それから緩やかな下りと上りを繰り返し、いったん標高がチャラになるまで下りますが、その後コースは再び、急な登り斜面へと変わります。

きつい登り2 - 1.jpeg

眼下に住宅地を臨む東屋のそばを通り過ぎる一瞬だけは、ホッとするものの、


東屋 - 1.jpeg

登りはさらに続くので、気を緩めるわけにはなりません。

登りは続く - 1.jpeg

それでもコース最高標高地点を越えると、しばらくはなだらかな下りが続き、ここで息を整えることができます。


なだらかな下り - 1.jpeg

その後、いったん周回コースを外れて蝮谷(まむしだに)池の堰堤を進むと、行手に見えてくるのはからすてんぐの案山子。これを回って折り返し、再び周回コースに復帰します。

かかしで折り返し(大).jpeg

最後に、長く薄暗い森の中の下りを抜け、スタート地点へ帰り着きます。


最後の下り - 1.jpeg

さて次は、私の走りについて書きましょう。
率直に言って、序盤は好調でした。3時間ごとにエイドのところに周回数が表示されるのですが、私は3時間経過時にすでに12周を回っています。旦那さんのサポートで来ていたAKANEさんから、「とのさん、今日は好調ですね」と声をかけられましたが、1周15分の早過ぎるペースはまったく想定外。しかし、私が比較的良いペースで進んでいたのは、歩くか走るか迷うくらいの微妙な上り坂を、全部走っていたからです。長丁場にそんな走法が通用するはずがないことはわかっているのに、その後もそれを止めることはしませんでした。久々の100マイルに、気持ちが高揚していたのでしょう。

3時間経過 - 2.jpg

夜が明けて2日目に入ると、断続的に小雨が降り始めました。多くのランナーがそうしているように私もいったんはレインウェアを羽織りましたが、大した降りではなさそうなので、すぐにこれを脱ぎます。それよりも、雨でドロドロになった路面に足を取られ、すってん転ぶランナーの姿があちらこちらで見られるようになりました。私も何度か転倒しそうになりましたが、すんでのところで踏みとどまります。そんなこともあってかペースは急激に落ちていきました。

レインウェア - 1.jpeg

ほぼ中間となる55周を回ったのは、2日目の午後3時49分。スタートしてから17時間40分が経過しています。これを倍にすれば約36時間ですが、すでにペースの落ち込みが激しく、その時点では1周に25分くらいかかっていました。頭が回らないのでざっくりとした目安ですが、後半の落ち込みを4時間として、この時点ではゴール目標タイムを40時間としました。しかしこの甘すぎる目算は、最終的に大幅な狂いを生じることになります。


カウンター(55周) - 1.jpeg

ちなみに周回数は、1人に1台ずつ用意されたカウンターを自分で押して計測することになっています。ズラリと並んだ19個のカウンターの前に来るたびに、他のランナーのものと間違えないよう気をつけながら、慎重にボタンを押します。


カウンターがズラリ - 1.jpeg

二晩目に入っても、小雨は降ったり止んだりしていました。路面は水を含んだ田圃のようになり、一歩を踏み出すたびにシューズの裏が地面に吸い付くような感覚さえ覚えます。

泥だらけの足 - 1 (1).jpeg

そんな中、たびたび眠気に誘われるようになったので、少し寝ることにしました。エイドのそばに仮眠用のテントが用意されていましたが、それに入るには当然、泥だらけのシューズを脱がなければなりません。しかし、いったんそれを脱いだら、再び履く時にシューズの中まで泥にまみれてしまいそうです。その状況を想像するとそら恐ろしいので、テントの利用は諦め、東屋の木の机の上に体を横たえ、そのまま目を閉じました。
それにしても、もしも山に潜むからすてんぐに、まな板の上の鯉のごときその無防備な姿を見られでもしたら、勝ち誇ったような笑い声とともに、大きな太刀で切り刻まれていたことでありましょう。あな恐ろしや。

結局、東屋では3回仮眠しましたが、すぐに体が冷えるので熟睡はできず、いずれも数分から十数分の短い間でした。トータルで30分も寝ていなかったと思います。


ストック.jpeg

3日目は朝のうちこそ陽が射していましたが、すぐに曇り空に変わります。しかし、雨はほとんど降らず路面もいくぶん乾いてきたので、スリップすることが少なくなりました。しかし体力の消耗のためペースはさらに落ち、1周に40分近くかかることもありました。

ペースは落ちる - 1.jpeg

そんなとき、昼食に出された豚丼でパワーを回復します。それにしても、これがあまりにも美味しくて、未だにその味が忘れられないほどです。


どんぶり.jpeg

スタート後39時間となる午後1時9分の計測で、97周。残りは12周ですが、その時のペースでは、まだ6時間くらいかかりそうでした。陽がある間にゴールしたいと思っていましたが、この時点でそれはほぼ絶望。前半では一桁をキープしていた順位も、いつの間にか二桁になっています。
それでも、ゴールの関門時刻は午後10時9分なので、前に進んでさえいれば完走は間違いありません。ピッチは上がりませんが、明るいうちに少しでも距離を稼いでおこうと、休憩を少なめにして走り続けました。

最後の力を振り絞る - 1.jpeg


最後の3周はやはり日没後になってしまいましたが、11日(日)の午後7時3分にカウンターを押し、「109」の表示を確認します。果てしなく長い道のりだった109周の100マイルがこうして終わりました。

カウンター(109周).jpeg

ゴール後はスタッフの誘導で、からすてんぐ像にタッチ。これはゴールの儀式だそうです。


からすてんぐにタッチ.jpg


そして、完走賞としていただいたのは、大会のディレクターがかんべの里の木工工房から指導を受けて制作したという木製のフィニッシャーバックル。有志の皆さんの手作りの大会にふさわしい記念品を、大切にしたいと思います。

フィニシャーバックル - 1.jpeg


(私の記録)
ナンバー 13
タ イ ム  44時間52分
順  位 13位/19人(出走数)
完 走 率  84%(16/19人)



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posted by との at 06:01| 鳥取 ☀| Comment(0) | 走る | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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