2025年06月24日

しまなみサラウンド2025(その4)


ここでも島の外周を回るのですが、その距離は約7キロ。コース全体を眺める中では小さなグルリと思っていました。しかし、午後4時のこの時点でも気温27℃・湿度70%という容赦ない気象条件なので、ずいぶん長く感じてしまいます。

岩子島で - 1.jpeg

しかも平坦地ばかりならまだしも、ちょっとした上り下りもありました。疲労がピークに達している体ではペースを上げて行くことがでず、次のエイドがなかなか見えてきません。

ちょっとした上り下り - 1.jpeg

結局、72キロ地点の第10エイドに入ったのは、午後4時50分。前のエイドからの9キロに要した時間は1時間半で、1キロあたり10分もかかるという体たらくでした。

第10エイド - 1.jpeg

さて、ここまでは関門時間の設定はありませんでしたが、5キロ先にある次の第11エイドの関門時間は午後5時20分で、あと30分しかありません。間に合わないことは明らかなので、ある意味気持ちは吹っ切れました。
ここで出されたトマトを食べていると、エイドのスタッフさんが、「今日は救護の要請がいっぱいあって、本部のスタッフはてんてこ舞いしているようです」と教えてくれました。私も少し頭がぼんやりする感じがしたので、決して人ごととは思えません。次のエイドまでは行くつもりでしたが、その間に熱中症などにならないよう、携行していたボトルに水分をフル補充してからリスタートしました。

トマト - 1.jpeg

再び向島大橋を渡り、岩子島に別れを告げて向島へ渡ります。

向島大橋 - 1.jpeg

エイドを出た私に、一人の女性ランナーが追随してきたことは気づいていました。追いついて来た彼女が私に、「次の関門に間に合わないので歩こうと思いましたが、あなたが走るので私もそうします」と話しかけてきました。
東京から参加しているという彼女は、この大会で初めて100キロマラソンに挑戦したとのこと。私は、「間に合わないけど、行けるところまではいくつもりです」と答え、彼女も出たという『東京マラソン』のことなどを話題にしながら、しばらく並走しました。

女性ランナー - 1.jpeg

しかし、やはりペースは上がらず、せいぜいキロ8分半から9分くらいでした。もう一度コンビニのアイスコーヒーを飲んで喝を入れたいと思ったのですが、どうやらそれは無さそう。仕方がないので、代わりに路傍の自販機で缶コーヒーを求めます。しかしコンビニのそれほどの威力は感じられず、シモンズが鼻歌に出てくることもなし。ほんの気持ちだけのクールダウンにしかなりませんでした。

缶コーヒー - 1.jpeg

第11エイドに着いたのは、午後5時45分。制限時間の5時20分を25分も過ぎています。しかしここでエイドスタッフの女性が、「先に行かれてもいいし、5分後に収容車が来るのでそれに乗ってもらってもいいです」と言ったのです。私が、「えっ、行ってもいいんですか?」と聞き返すと、「いいです」とのこと。やめる理由がなくなった私は、「では行きます」と即答。スタッフは、「ぶっかけうどんを食べませんか?」とも聞いてきたので、私は、「食べている時間がないので行きます」と手早く水分を補給すると、「すだちポン酢のぶっかけうどん」を食べているランナーを横目にここを出ていきました。

第11エイド - 1.jpeg

ぶっかけうどん - 1.jpeg

このやりとりを聞いていた東京の女性ランナーさんも、私がリスタートしたすぐ後にここを出たようで、直後に振り返ると50mほど後に続いていました。
それにしても関門時間を過ぎているのに、なぜ通してくれたかは疑問でした。私は自分がたぶん真ん中あたりの順位で走っている感じだったので、このままでは完走率が非常に低いものになりそうだと推察していました。もしかしたら、主催者がそれを見込んで、途中の関門を撤廃したか、緩やかに変更した可能性もありえると思ったりしました。
そして復路の因島大橋。

因島大橋 - 1.jpeg

これにかかったところが約80キロ地点ですが、時間は午後6時8分。次の第12エイドは84キロ地点にあり、その関門時間は午後6時30分となっていました。当然これにも間に合いませんが、もしそこを通してくれて、その次も、さらにその次もとずっと行かせてくれるなら、残り20キロを2時間50分で走ればゴール関門に間に合うことになります。回らない頭での計算なので自信はありませんでしたが、1キロ9分のペースなら間に合わないものの、8分ちょいで行けば滑り込めるかもしれません。この間に気温が下がってパワーが復活すれば、時間内完走の可能性もないわけではないと、長い大橋を渡りながら考えていました。

因島大橋2 - 1.jpeg

しかし、第12エイドに入った時にスタッフから、「お疲れさまでした。時間になってますので・・・」と告げられます。この時の時刻は午後6時52分で、22分の超過。私は「終わりですね、わかりました」と会釈をしながら答えました。見るとエイドの周辺には、先に止められた3人のランナーがおり、ほどなく入ってきた女性ランナーもここでタイムオーバーを告げられます。そしてその後も、数分の間隔でランナーが入ってきました。

第12エイド - 1.jpeg

ふと気がつくとこの時、島陰に夕日が沈みかけています。しまなみの長いながい一日は、こうして終わりを告げました。

島陰に夕日が沈む - 1.jpeg

さて、私は19年前の『しまなみ海道100Kmウルトラ遠足』を完走して以来、いわゆる「100キロマラソン」には20大会に通算で40回出場し、すべて完走。DNFは一度もありませんでした。とはいえ、近年は制限時間に追われることも度々なので、遠くないうちに無傷の記録は終わるものと思ってはいました。しかしまさか、今回の『しまなみサラウンド』でそうなるとは、正直言って考えていませんでした。
リザルトを見ると案の定、完走率は41%という低いもの。マラニックとしては、かなり悲惨な数字です。完走した75人の記録も、10時間台は10時間52分でゴールしたトップのランナーただ一人。その後は11時間台5人、12間台10人、13時間台13人、14時間台が28人で、残りがこれ以降制限時間の15時間30分までの30分間にゴールした18人でした。
瀬戸内海の島々、島と島を結ぶ大橋、渡船、千光寺に上る石畳の階段、巨石など、抜群のロケーションを活かしたコース設定は申し分ないものです。しかしコースはハードなので、これを時間内に完走しようとすれば、かなりシビアかつストイックなレースと割り切って臨まなければ無理のように思われます。しかしそれは、もはやマラニックではなく、「“タフ”ウルトラ」とでもいうべきもの。当然、食や景観をのんびり楽しんでいる場合ではないでしょう。
しかし、私を含めランナーの多くは、大会の小冊子にある、「マラソンでもなく、観光でもなく。〈しまなみサラウンド〉という旅。」という一文を信じて参加したのだろうと推察しますが、残念ながら今回は、完全に裏切られたと言わざるをえません。目指したものが本当にそれであるのなら、この際“100キロ”という括りにはこだわらず、全面的に見直された方が良いと思います。そしていつかそんな大会になったなら、ぜひもう一度参加してみたいものです。

しまなみサラウンドという旅 - 1.jpeg


(私の記録)
ナ ン バ ー 116
タ イ ム タイムアウト(13時間22分/84キロ地点)
順    位  - 位/181人(出走数)
完 走 率 41.4%(75/181人)
参   考 84キロ地点までの獲得標高 824m(by COROS)


★「その1」へ戻る → http://t-tono.seesaa.net/article/516457756.html
★「その2」へ戻る → http://t-tono.seesaa.net/article/516506197.html
★「その3」へ戻る → http://t-tono.seesaa.net/article/516526776.html



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posted by との at 02:49| 鳥取 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | 走る | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お疲れ様でした。
この大会、ぼくもずっと気になっていたのですが楽しそうですね。
ただとても過酷。おっしゃる通り時間設定が厳しすぎます
マラニックじゃない😅。

しまなみ海道は海宝さんのは参加したことがなくて、たい焼きさんが一度復活させてくれた時に走ったのですが、とても良いところですよね。
どうしようかなぁ。
ともあれ、ご苦労様でした。
Posted by にゃんた at 2025年06月24日 16:50
> にゃんたさん

悩む必要はありません。ドMなにゃんたさんには、きっとぴったりの大会だと思います…😻
Posted by との at 2025年06月24日 20:40
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