7月に受診した整形外科で「ヘルニアの手前」と診断されて以来、走ることを控えています。この間、すでにエントリーしていた二つの大会にお試しのつもりで出たのを除き、トレーニングを含め走らずに養生中。それでもなるべく体力を落とさないようにと、従来からやっているストレッチやプランクに加え、ウォーキングもするようになりました。
しかし登山ならともかく、ロードをだらだらと歩くだけではなんとなくもの足らず退屈なばかり。そのため、10月の半ば頃から自宅周辺でなるべく負荷がかかる坂道のルートを選び、トレーニングのためのマイコースを作りました。以来、ウォーキングはほとんどそこでおこなっています。
輪っかが3つ繋がったようなそのコースは、距離が1.5キロで獲得標高は63m。2時間ほどかけて6周すれば歩行距離9キロで標高を約380m稼げるので、“やった感”もほどほどにあります。
ちなみに私の住んでいるところは、南北朝時代に隠岐島を脱出した後醍醐天皇を助け、建武の新政の立役者となった名和長年の生誕地。このルートにも関連する史跡など見どころがいくつかあり、そういう意味でも良いコースだと自画自賛しています。
ということで、今日はあなただけにこのコースをこっそりとご紹介しましょう(笑)
[コース図]
[標高図]
スタートは、史跡案内の標柱がある交差点から。
南へ少し下ったところで、正面に見えるのは大山。県道は右にカーブしていますが、ここは左手に曲がって旧県道へ入ります。
このすぐ先の道路脇には二つの横穴。これは冷蔵庫がなかった時代の貯蔵庫である芋穴です。戦時中はおそらく、防空壕としても使われていたと思います。
坂を下り切ったところの東側にある長綱寺(ちょうこうじ)は、名和公一族の菩提寺。この寺には「万歳山(ばんざいさん)」という山号がついているので、たぶん背後の小山の名がそれなのでしょう。
寺の境内には大きな岩があり、その横には「伝説の硯岩」という標柱。
確かに、岩の上部は硯のように見えます。
説明看板によれば、この岩は名和長年公が後醍醐天皇を船上山に奉じた際の道すがらに、天皇がお休みになったものと伝えれているそうです。元々当地の山中にあったこの岩は昭和30年代に所在不明になったのですが、お寺の和尚さんの枕元に名和長年公が現れ、「名和の庄の大切な硯岩が米子の皆生方面で、お粗末な状態に扱われている。持ち帰るよう」とのお告げがあったため、檀家有志がこれを探し出して平成22年にこの地へ持ち帰ったとのこと。
さて、この後は万歳山に登りますが、標高差27mほどの超低山なので、整備された階段を登っていけばアッという間に山頂です。
そこにある約300基の五輪塔は、「名和公一族郎党の墓」と言われるもの。長年が船上山で鎌倉幕府軍と戦った際に戦死した一族を祀ったものとか、館に残った一族の女性や子どもたちの墓などと伝えられています。後醍醐天皇が都を追われた後、足利勢に墓を荒らされることを心配した長年の子孫が土中に埋めたものと言われており、昭和5年にここを開墾しようとした地元の農民により偶然に発見されました。
それにしてもこの裏山ではいつ来ても、人の姿を見たことがありません。この時期、鮮やかに色づいた紅葉を独り占めしている私です。
[名和公一族郎党の墓(11月23日撮影]
さてこの後は山を下ってから県道の西側に向かいます。その途中にある「的石」は、五人張りの強弓を引き一矢で二人の敵兵を射抜いたとされる名和氏が弓の修練に使ったと言われている縦180センチ、横200センチの巨石。この的石には、雨上がりに陽が射した後のほんの短い時間だけ、表面に丸い的の形が浮かび上がるという逸話があります。信じがたいでしょうが、私も実際この現象を見ています。
ここを過ぎて県道沿いの側道を登っていくと、県道と合流した地点の路傍に、つい最近になって凍結防止剤が置かれました。冬場に凍結した路面の氷を解かすためのもなので、間も無く使われることでしょう。
この後、再び旧県道に入って少し下ってから、脇道に入って再び登り返します。樹々のトンネルをくぐる間の厳かな雰囲気を味わいながらこれを抜けると、ほどなくスタート地点に帰り着きます。
ところで腰の状態は、最悪だった9月の頃に比べればだいぶ良くなってきていますが、まだ走れる状態ではありません。走り出したい気持ちをいましばらく封印し、当面はこのコースで我慢のウォークを続けることになるでしょう。
* 参考記事『世にも不思議な的石の話』
↓ ↓ ↓
http://t-tono.seesaa.net/article/481701680.html)
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