2017年07月07日

第32回サロマ湖100Kmウルトラマラソン(後半)


さて、サロマのコースはほんとどフラットなのですが、50キロから60キロの間にアップダウンが2・3カ所あります。といっても、その標高差は最大で40メートルほどの小さなもの。ふだん大山の麓をフィールドにしている私にとって、この程度の坂は「平地」の部類に入ります。ここを歩くランナーも結構いますが、私は当然駆け上りました。


微妙な上り.jpg

しかし、中盤以降で他のランナーを抜いたのは、この上りだけ。下りやフラットな部分では、周囲のランナーにどんどん置いていかれる私でした。

小雨になる.jpg

サロマ湖の湖面の色はあいかわらず冴えず、対岸も見えないまま。そこにもってきて一時は止んでいた雨が再び降り始め、なんだか気持ちも沈みがちになります。


サロマ湖畔へ.jpg

そしてこんなに寒いと、近くなるのがトイレです。スタート前にちゃんと済ませていたのに、この日はスタート直後から尿意をもよおし20キロあたりで1回目を、それからさほど間もない40キロあたりで2回目の小用に時間をとられることになります。
50キロを過ぎてまたしたくなったのですが、この日のトイレはどこも行列。下手をすると5分も10分も待たなければなりません。道ばたの草むらで用を足すランナーも少なからずいましたが、なんといっても私にとっては、「ウルトラの聖地」であるサロマ。そんなことをしたら、ウルトラの神様から天罰を受けるに決まっています。結局我慢に我慢を重ね、3回目のそれを済ませたのはワッカに入る手前の75キロ地点あたり。この日は、ある意味「我慢の走り」を貫きました。
ゴール後に、あるランナーとの雑談で私が、「3回もトイレに行った」と話したところ、「それは少なかったですね。私は6回でした」と反応されました。相当なロスタイムだったことでしょう。


トイレ(約42.5キロ地点).jpg

さて、65キロあたりの林の中を走る区間では、雨の勢いがひときわ強くなりました。心も体も寒さに震え、ペースはいっそう遅くなります。

雨足が再び強まる(約64キロ地点).jpg

有名な「斉藤商店」さんの私設エイドでは、豊富なメニューを楽しみにしていたのですが、時間が気になるのでブルーベリーをいただいただけで通過しました。

齊藤商店.jpg

69キロ地点の関門時刻は13時59分ですが、ここの通過タイムが13時34分。余裕は25分しかなく、中間点での貯金を少し減らしています。


69キロ地点の関門.jpg

79.3キロ地点の関門時刻の15時19分に対し、通過は15時6分。余裕はわずか13分にまで減っています。追い込まれてきましたが、「絶対に間に合ってやる」と、逆にファイトがわきました。

79.3キロ地点の関門.jpg

幸いにもワッカの原生花園に入る頃には雨があがり、体の動きもしだいに良くなってきます。

ワッカ原生花園.jpg

花は思ったほど多く咲いてはいませんでしたが、それらがまるで高山植物のように見えて、なんだか不思議な世界を漂っているような感覚さえありました。

ワッカ原生花園2.jpg

原生花園に入ってから10キロ近く走り、ようやく折り返します。

ワッカの折り返し地点.jpg

91.5キロ地点の関門は16時54分ですが、通過は16時46分56秒。関門に対する余裕は7分4秒とさらに減っていますが、あとはゴールまで8.5キロを残すだけ。ゴール関門が18時なので、1時間13分でこれを走り切れば大丈夫。アクシデントさえなければ、十分いけるでしょう。

91.5キロの関門(7分4秒前).jpg

さえない走りの一日でしたが、残った力を振り絞って走り、関門7分前にゴールへ入ることができました。

ゴールの光景.jpg

さてゴール後は私を含め、この日の寒さを話題にするランナーが多くいました。ほぼ終日降り続けた冷たい雨が、低い完走率の大きな原因となったことは間違いないでしょう。
実は内心、サロマがほぼフラットなコースであるがゆえに、このところ不調の私でも「うまくいけば11時間ちょいで、悪くても12時間あればゴールできるだろう」と甘い目論見を持っていました。しかし結果は20キロで早々と失速し、あとは「あぁぁぁぁ・・・」と言うような体たらく。原因はやはり、雨と寒さでありましょう。
いやいやちょっと待て。そういえば、1ヵ月前の「えびす・だいこく100Kmマラソン」では逆に、「強い日差しと暑さ」を失敗の理由にしていました。それ以前のレポートを見ると、ある時は「直前にあった宴会で飲み過ぎたから」、またある時は「足の裏に水ぶくれができた」、そしてある時は「カーボローディングしたら体重が増え過ぎた」などと、いつも上手に言い訳を探してきている私です。
こんなのじゃなく、たまには「今回は予想外に好調な走りができました。その要因は・・・」というような書き出しのレポートをしたためたいものです。えっ、「あんたの実力で、それは無理だろう」ですって?
う〜ん、そうかも。

サロマのメダル.jpg




(私の記録)
タ イ ム 12時間53分32秒(グロス)

      12時間51分59秒(ネット)
総合順位 1372位/1536人(一般男子/完走数)
部門順位  268位/ 306人(一般男子年代別/完走数)
完 走 率 71.4%(男女総合 2311/3236人)
     70.3%(一般男子 1536/2186人)


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2017年07月02日

第32回サロマ湖100Kmウルトラマラソン(前半)


西の四万十、東のサロマ。
マラソンブームはウルトラの世界にも及び、いわゆる100キロマラソンも近年は、各地に乱立気味となりました。そんな中で、この二つの大会は100キロマラソン界では「老舗中の老舗」。ウルトラランナーなら一度は出たい、憧れの大会なのです。
高知県で開催される「四万十川ウルトラマラソン」には、2回出たことがあります。私の住む山陰の片田舎から現地までは、JRの列車を4本乗り継いで8時間あまり。四万十は「ずいぶん遠いところ」という印象でした。

ましてやサロマは北海道。2機の飛行機を乗り継いで行くなんて、私にとっては海外旅行のレベルです。おいそれと行けるところではないので、参加はなかなか実現しませんでした。しかしついにこのほど、「第32回サロマ湖100Kmウルトラマラソン」へ出場し、「いつかはサロマ」という長年の夢を叶えることができました。

飛行場.jpg



なお、この大会にはリピーターも多く、100キロコースを10回完走したら与えられる「サロマンブルー」の称号を持つランナーは、すでに700人超。ゴール会場の常呂町スポーツセンターの百年広場にある通りの壁面には、永久保存されるという彼らの足型のプレートが飾られていました。「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」と言いますが、サロマンブルーの人達は、ここにその足跡を残していくのです。
たぶん最初で最後の参加となる私の場合、それは絶対にありえません。どうせ何も残らないのなら、借金と悔いも残さず、人生のゴールをきれいに終えたいと思っているところです。

足型.jpg

さて、前振りはこのくらいにして、走りに話題を移しましょう。
大会が開催された6月25日は、無情の雨。湧別町の総合体育館前のスタート地点に並んだランナーのほとんどが、ビニールポンチョや合羽を羽織っていました。私もTシャツの上からポンチョをかぶり、「暑いよりはましさ」と、この時点ではまだポジティブに考えていました。

スタート前.jpg

午前5時に、サロマ湖の10キロほど西にある湧別町の総合体育館前から、号砲を合図にスタートです。しかしなにせ、3,200人を越えるランナーが固まりになっており、ラッシュのためにすぐには動くことはできません。比較的前の方につけていた私でも、スタートラインを超すまでに1分半を要していました。

1:30.jpg

はじめはどうせ足慣らし。回りのペースは早いものの、無理に合わせず進んでいきます。
10キロを過ぎたあたりから、右手にサロマ湖が見えてきました。その色は残念ながらブルーではなく、どんよりとした鉛色です。それでも体は軽い感じで、比較的軽快に走れていました。

右手にはサロマ湖.jpg

約19キロほど進んだところが、第1折り返し地点となります。

第1折り返し地点−2.jpg

ここで折り返したとたん、きつい向かい風にあうことになります。気がつかなかったのですが、さっきまで体が軽く感じられたのは、実は追い風のお陰だったようです。

雨が強まる(約29キロ).jpg

20キロ地点のタイムは2時間3分とまずまずでしたが、風の抵抗を受けるようになってからは、ペースが落ちたことがはっきりわかります。そうして、30キロの通過タイムは3時間12分と、この間の10キロはキロ70分ペースになっていました。


30キロ地点.jpg


その後、雨脚も強まってきて、気力が萎えそうです。しかもここで、膝に巻いていたサポーターが水分を含んで伸びてきたような気がしたので、いったんマジックテープを外して再度巻き付けようとしました。ところがなんと、冷たい雨と風で冷えこんでしまった指先が思うように動かず、きちんと装着できないのです。何度も試みますが、簡単な作業にもかかわらず立ったままではうまくいかず結局、縁石に腰を下ろして巻き直すはめになりました。

このときのロスは2分か3分でしたが、これを終えた後に再び走ろうとしたら、この間に足や上半身が固まってしまったのかスムーズな動きができません。その後しばらくは、ヨチヨチとした走りになってしまいました。
結果的には、サポーターの弛みなんか気にせず、あのまま走り続けていたほうがずっとマシでした。
そんなこんなで、ペースはさらに落ち込み、50キロ地点のタイムは5時間50分。この時点での関門時間には40分ほど余裕があるものの、実は5時間20分くらいの通過を想定していたので、ちょっと気持ちが折れました。

50キロ通過.jpg


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2017年06月19日

たまの休日、だからロンリーマラニック


昨年の春に定年退職してからは職に就かず、この一年余りはいわゆる「悠々自適な日々」を送っておりました。
昼間の過ごし方のメインは、スポーツジムへ通うこと。車で30分ほどのところにあるホリデイスポーツクラブ米子店に、平日会員として登録して通い詰め。なので、「仕事は何をしてますか?」と聞かれると、「ジムです」と答えることにしていました。
ところが以前に働いていた職場から、「忙しいのでしばらく手伝ってくれないか」とのオファーがあり、6月から「週4日以内の勤務」という条件で、事務補助の臨時職員として再び働きはじめました。したがって以降、「仕事は何ですか?」という質問の答えは、「事務です」に変わりました。

さて、勤めを再開してから、平日は週に1日くらいしか休めません。先週水曜日の14日は、たまの休日。久しぶりにマラニックを楽しむこととしました。
コースは、道の駅「大山恵みの里」をスタートして大山の方へ南進し、反時計回りにぐるりと回り帰ってくるというものです。

道の駅.jpg


県道や町道などを走れば30キロくらいのコースがとれるので、このあたりは普段からときどき走っています。しかし今回は、概ねそれに沿いながらも、できるだけメインな道路ではなく農道や林道を選ぶこととし、いつもより回り道をして隣の谷に入ったり、一つ先の尾根を越えて行くなどしてアレンジし、距離と標高を稼ぐようにしました。

芝畑のそばを走ったり、

芝畑.jpg

暗い林の中を通ったり、

山道.jpg

アップダウンが繰り返す道を行きました。

アップダウン.jpg

10キロほど走り、地域休養施設「夕陽の丘 神田」に到着。ここでは、持って来たおにぎりを2つ取り出し、ペロリとたいらげます。



山香荘でおにぎり.jpg

ここで進路を東に変え、楽仙開拓道路へ入りました。

楽仙開拓道路.jpg

ここから6キロほどの区間は、深い渓谷と尾根の繰り返し。そのため、隼(はやぶさ)、鳳(おおとり)、大鷹(おおたか)など、鳥の名前がつけられた橋が7つもあるので、「七鳥橋ロード」といわれています。

大鷹橋.jpg

橋の上からは、大山が見えました。

橋の上から大山が見える.jpg

この区間を終えて少し行ったところの交差点で、いつもなら左折して日本海の方へ北進するのですが、この日はあえて直進します。

交差点.jpg

一つ尾根を越して行くと、隣の琴浦町へと入りました。

琴浦町.jpg

石垣や疏水のある、長閑な風景が心を癒してくれます。



石垣と疏水の風景.jpg

このしばらく後、いままで通ったことのない道に入り、右や左と適当に進んで行きました。すると突然、目の前に鎮守の森が。これにはちょっと感動しました。

鎮守の森.jpg

さらに進み、道が突き当たったところは、国指定重要文化財の河本家住宅の前でした。そうか、この道はここに出るのか、と思ったしだいです。ここで左折し、西へと進路を変えます。

河本家住宅.jpg

しばらく走ると、トレーニングコースとしてよく使っている逢坂農免農道へ入ります。ここまでに、30キロほど走っていました。

逢阪農免農道.jpg

ここでも大山を仰ぎながら、残りのランを楽しみます。

大山を見ながらラスト.jpg

こうして
この日は、40キロあまりを6時間40分もかけてのダラダララン。いい休日を過ごしました。

コース.jpg



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2017年06月04日

2017 えびす・だいこく100Kmマラソン(後半)


さて、話題を走りに移しましょう。

この大会の制限時間は14時間。午前5時30分スタートなので、午後7時30分がゴール関門時刻となります。私の過去7回の成績は、最速が10時間19分、最も遅かったのが12時間9分。残りの5回は、いずれも11時間台のゴールでした。従って、「概ね12時間以内にゴールしている」と言えます。
しかし、このところ調子が万全ではなくアクシデントが怖かったことと、この日はかなりの暑さが予想されたので、時間内完走を至上命題とし、タイムを追わずに無理ない走りに徹することにしていました。
想定は、前半の50キロをキロ7分の走りで6時間。トンネル工事のために横手林道など2つの山を通らないコースに変更され、ほぼ平坦になった残りの50キロはキロ8分で走って、エイドでの休憩を含め7時間。これで計13時間なので、関門1時間前の午後6時30分にゴールというものでした。

そして実際はと言うと、いつものように序盤に飛び出すことはせずに、体幹を意識したフォームを心掛けながら、特に下り坂では慎重に足を運んでいきました。

前半については50キロ地点を通過したのが午前11時39分で、6時間9分。想定より9分遅れていますが、序盤のコース変更で例年よりアップダウンの部分がだいぶ増えていたので、このオーバーは止むないものと思いました。

50キロ地点(11時39分).jpg

チェリーロードを抜けた中盤あたりからは日陰がほとんどなくなり、予想どおり気温も上昇していました。消耗戦の予感です。

日陰がない(約56キロ地点).jpg

エイドは概ね5キロ毎にありますが、水やドリンクの一気飲みは食べ物を受け付けなくなることに繋がります。そのため私はボトルを携行し、走りながらチビチビと水分を摂るように心掛けました。

給水はちびりちびり.jpg

60キロ地点の通過が午後1時12分。この間の10キロに93分掛かっており、想定より10分ほど遅いペースです。しかしこの区間にはまだ若干のアップダウンもあったことから、気にしないことにしました。それにしてもやはり暑く、我慢の走りが続きます。傍らを通り過ぎる微風が、せめてもの救いです。

60キロ地点(13時12分).jpg

宍道湖畔に出るところで、高校生とおぼしき2人の男子が、「ファイト!」と言いながら、旗で誘導してくれました。

宍道湖畔へ出る(約69キロ).jpg


そしてほどなく70キロ地点へ。この時の時刻が午後2時51分なので、この10キロになんと100分近く掛かっています。やはり暑さの影響なのでしょう。
高等数学どころか算数さえも苦手な私ですが、ここでは無い頭を絞って計算しました。すると、「このペースだと残す30キロに300分、つまり5時間かかる」との結果。ということはつまり、ゴール関門の午後7時30分を軽くオーバー。絶対に遅すぎます。「これはヤバい」と、ピッチを上げようとしました。

70キロ地点(14時51分).jpg

しかし意識とは裏腹に、強い日差と暑さでで頭がボーツとしたままで、体にムチが入りません。そんなとき、フォーゲルパーク前の芝生の上に、臨時のエイドが出ていました。ガブ飲みしないつもりだった冷たいドリンクを2杯3杯と飲み干し、スキッとした気分でここを出て行きました。


松江フォーゲルパーク前(13時1分・72.5キロ).jpg

80キロ地点の園エイドへの到着が、午後4時9分。この10キロは80分弱と、ようやく想定のペースで走れました。お腹も減っていたので、このエイドに2つだけ残っていたおにぎりのうちの1個をいただき、終盤の走りに備えます。


80キロ地点の園エイド(16時9分).jpg

90キロ地点を通過したのは、午後5時42分でした。再びペースが落ち、この10キロに93分を費やしていますが、ゴール関門までは108分も残っています。アクシデントさえなければ、完走は間違いないでしょう。


90キロ地点(17時42分).jpg

折しも夕刻が近づき、厳しかった日差もしだいに和らいできます。気温も下がるにつれ、しだいに力が蘇ってきました。
このあたりからは距離表示も1キロ毎に設置されており、ゴールが近づいて来るのが実感できます。「ここまできたら関門時刻の午後7時30分ではなく、午後7時前のゴールを目指そう」と頭を切り替えてピッチを上げます。そしてキロ8分、7分、6分、最後は5分台と、しだいにスピードを上げながらゴールへ向かっていきました。


日差が和らぐ(18時7分).jpg

振り返れば今回は、8回完走した中で最も苦しいレースでした。それでもどうにかゴールにたどり着き、恵比寿様と大黒様の祝福をいただくことができました。なにはともあれ、目出たしめでたし。

ゴールの光景.jpg


(私の記録)
タ イ ム 13時間26分18秒
総合順位 266位/552人(男女/出走数)
部門順位 229位/464人(男子/出走数)
完 走 率 67.6%(373/552人)


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posted by との at 23:07| 鳥取 ☀| Comment(4) | TrackBack(0) | 走る | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする